時計制御システム
SF倍率: 6.000
0日 0刻 0時 0分 0玅
現地時間モード: エールフレットの住人が感じる時間の流れ (針の速度は一定)
地球観測モード: 地球から見た時間の流れ (重力場の影響で針の速度が変化)
地球時間同期
現在の地球時間: --:--:--
エールフレット統一時計について
この時計は別名「アルゲンシェロン」或いは「ニムノー゠クレイト・システム」と呼ばれる,架空世界エールフレットの国際機関「那由他八界管理連盟機構」の「国際第二度量衡管理機関」が管理しているエールフレットの統一時計であり,エールフレット・ヒェッラ内であれば基本的にどの座標でも対応できる。この時計は以下の特徴を持つ。
- 基本単位はニムノー (玅,記号はn) でその89倍の単位クレイト (分,記号はkle) を併せて用いる
- 20 [kle] を基準とする上位単位スティーフィ (時,記号はsf) を用いる
- エールフレットの「南北の極」からの距離に依って変動する重力ポテンシャルをsf倍率という形で表し,これがスティーフィの上位単位ポイフィ (刻,記号はpfi) を表すのに用いられ,sf倍率 = 1 [pfi] となる。
- エールフレット・ヒェッラでの一日はポイフィの数に依存し,基準地点では 8 [pfi] で,標準では 9 [pfi] で一日である
- sf倍率に依って時間流速の違いを統一可能にしており,スティーフィ針のスケールはsf倍率で幅が調整される可動式になっている
- ポイフィ針のスケールもsf倍率と重力ベクトル位相に依って変動する可動式になっている
- 統一時計では基本的に円盤時計は用いられず,円盤型は0時の方向で全ての針が一致するのに約85440日かかる
上の時計はこの統一時計の円盤型の再現だが完全ではない。実際の物にはフーリカ数字が用いられ,また内部の24時間メモリ,詰まり日針は存在しない。上の物は時間を分かり易くする為に日針を追加している。
古代に於いて円盤時計は左回りであった。これはエールフレットの文明の中心である植物の成長 (e.g. 蔓の巻き付き) や,内部運動 (i.e. 素粒子のスピンや軌道) を基準としていた為である。これが国際機関成立後には円盤時計は右回りに統一されたが,植物中心思想 (esp. フィオル族) や内部運動等の示す根源性から左回りを「正」とする宗教 (e.g. スオリフィア教会,ユリシフ教会) はこれに反対し,左回りの時計を用いているが,単位等は共通の物を用いている。然し乍ら,この時間単位系を用いて円盤時計を作ると,前述の通り全ての針が0時の方向で重なるのに85440日かかり,十年単位で毎日針が示す時間がずれてしまう。この為,エールフレットに於いて円盤時計は美術や象徴として,或いは別の時間単位系を用いた地方的記述装置であり,エールフレット統一時間単位系 (ETM) に於いては円盤時計は実用的に用いられず,デジタル表示等の数値表示が一般的である。このようなズレが生じて元の状態に戻るのに何年もかかる為,エールフレットの不整合と多層性等の神秘性を象徴するインテリアとして飾られることもあるが,実際にそこから時間を読むことは大変な労力を要する。然し,刻針はどの時間帯域であっても正確に一日で一周する為,一日の内どのくらいの時間が過ぎたのかの目安には使うことができる。従って「刻単位」で儀式を行うスオリフィア教会等の聖堂や修道院では実用的に用いられるが,一般的には殆ど飾り物として置かれ実用的に用いられない。
相対論的時間表現について
1ニムノー (玅) ≈ 1.0416666670765817 秒
- 現地時間モード: エールフレットの住人にとって時間は均等に流れる (針の速度一定)
- 地球観測モード: 重力場の影響に依り,地球から見ると重力に依って時間の進行速度が異なる
- 1日の等価性: どのsf倍率でも 1 [tu] = 地球の24時間 (但し進行速度が異なる)
- 可変sfスケール: スティーフィ針 (時針,最外周) のメモリがsf倍率\(X\)に応じて動的調整 (南北の極点からの距離の絶対値に対応)
- sf倍率範囲: 5.825 (最軽重力) ~ 9.325 (最重重力)
- 重力ベクトル位相: 「南北の極点」に近いほどsf倍率が上昇するが,南は時間が収束していくような負相 (消滅或いは静止に近づく) ,北は時間が発散していくような正相 (加速し続ける時間)
- 可変pfiスケール: ポイフィ針 (刻針,最内周) のメモリ\(N\)はsf倍率\(X\)と重力ベクトル位相\(\phi\)に応じて,\(N_0 = 8\)及び\(X_0 = 5.825\)として,\(N(X,\phi) = \text{round}_{0.5} \left(N_0 \cdot \exp\left[-\phi \cdot \alpha \cdot \left(\frac{X - X_0}{X_0}\right)\right]\right). \quad (\phi \in \{-1,+1\})\),(n.b.. ここで\(\alpha\)は変化率係数でここでは\(\alpha=3.2\),\(\phi = 0\)では常に\(N = N_0\)) と定義される数に動的調整 (重力ベクトル位相の違いに対応)